魔界と天界の戦争を題材にしたファンタジーRPG。傷つくと「分身」可能になるなど、一風変わった戦闘システムが特徴。「ドミナランスアザーラグナロク デュアルストーリー」は天界と魔界、そして人間界の三つが存在する世界が舞台のRPG。天界と魔界にはそれぞれ王が存在し、天界の王は代々「オーディン」と呼ばれる。本来、オーディンになれるのは、初代オーディンの血を引いた者だけ。しかし、クーデターが勃発。四代目オーディンは殺害され、クーデターの首謀者が五代目オーディンとして名乗りを上げる。
四代目オーディンの息子で、本来の継承者であるアクプリスは復讐のため、自分の身分を偽って五代目オーディンに仕える。そこでアクプリスは、魔族「セン」の殺害を命令される。しかし、アクプリスはセンの殺害に失敗。逆にセンに説得され、一緒に五代目オーディンを倒すため、魔界に行くことになる。天界では「野蛮で原始的で卑劣」と教えられていた魔族が、実は平和を愛する文化的な生活を送っていることに、アクリプスは驚く。
プレイヤーが操作するのは、アクプリスを魔界に誘い、導く存在ともいえる人物「セン」。ゲームの目的は、魔界の城にいる魔王から指示を受け、天界軍の侵攻先に行って敵を殲滅すること。侵攻先となるフィールドには、味方の魔界軍や敵の天界軍が入り乱れる。フィールドを移動することで、味方のキャラクタからさまざまな情報を手に入れることが可能。さらに、情報やフィールドの状況に合わせてミッションが発動する。ミッションは「敵将を挟み撃ちにして倒せ」「鍵を見つけよ」など、さまざま。「制限時間内に味方を助ける」など、時間制限のあるミッションもある。すべてのミッションをコンプリートし、敵将を倒せばフィールドクリアとなる。
戦闘は、半アクション形式のアクティブタイムバトル方式。戦闘場面では画面右下に黄色いタイムバーが表示され、バーが満タンになると攻撃やアイテム使用などの行動を起こせる仕組み。ゲームの特徴のひとつがセンの「分身開放」能力。センは基本的に単独で戦うが、敵に体力を一定以上削られると、「分身開放」というスキルがコマンドに表示されるようになる。分身開放とはその名の通り、センの分身が現れるスキル。分身は最大3人まで出すことが可能で、現れる分身の数は、削られた体力に比例して決まる。センがギリギリまで傷つけば、それだけ多くの分身が現れるようになる。
分身はフィールドをクリアしない限り、戦闘が終わってもパーティに残り続ける。ただし、メニュー画面で「ステータス」を選択すると消える。そのため、分身を残しておきたい場合は、フィールド上でのステータスの確認や装備の変更、アイテムの使用ができない。また、分身にはそれぞれ「経験値」が個別に設定されていることもポイント。いくら本体がレベルアップしても、分身を出していない状態では分身はレベルアップしない。分身を強くするには、とにかく分身が現れている状態で戦い、分身にも経験値をためるしかない。
本編をクリアすると、もうひとつのシナリオ「angel spirit」をプレイできるようになる。やはり、センを操作するものの、本編とは逆に「天界軍の一員となって魔界を侵略する」のが目的。また、本編ではセンのみを操作することが可能だったが、「angel spirit」では仲間をセンの「分身」代わりに配置して戦える。仲間となるキャラクタは、本編では敵としてでてきたバルドルや、センの婚約者ロキなど。
「angel spirit」では「リアルタイムミッション(RTM)」が発動するのも特徴。「RTM」と吹き出しの付いたキャラクタに話しかけることで発動するイベントで、RTMによっては、話しかけた相手から「依頼」を受けることもある。この依頼の達成やRTMの発動の有無により、ストーリーが変化することもある。ただし、RTMによっては特定のタイミングでしか表示されないものや、特定の手順を踏まないと表示されないものなど、ただプレイするだけでは表示されないものもある。