個性的なキャラクタによる、壮大なストーリーの長編RPG。街の人たちの願いをかなえる「依頼」システムなど、さまざまなお楽しみ要素が用意されている「SANT QUATERS」の舞台は、モンスターが徘徊し、魔法が存在する「パージス」と呼ばれる不思議な世界。一見平和そうなパージスだが、過去には「光魔大戦」と呼ばれる大戦も経験していた。かつて存在した、特殊な力を持つ一族「光魔」を、その力を恐れた創造神が滅ぼしたのが光魔大戦だ。
ゲームは、光魔大戦の十数年後からはじまる。主人公の少年・レッパとレイオス、青年・ライガは、いずれも孤児として拾われた過去を持つ。育ての親のもとでなかよく暮らしていたが、1年ほど前から「冒険者」として生きるために旅を続けている。ところがある日、冒険の途中で3人は見たこともない文字が書かれた石盤を見つける。しかも不思議なことに、3人はその文字をなぜか読むことができた……。
戦闘は、ダンジョンなどを移動すると一定のタイミングで戦闘がはじまるランダムエンカウント方式。戦闘は、半リアルタイムのアクティブタイムバトルが採用されている。戦闘画面では、各キャラクタの顔グラフィックが画面下部に、またグラフィック右横には各種のゲージが表示される。アクティブタイムバトルで重要なのは、水色の「TB」ゲージ。TBゲージは、キャラクタの敏捷性に合わせてたまり、満タンになったキャラクタから1回行動を起こせる。ターン制のように「1ターンに1回ずつ攻撃」というルールではなく、キャラクタの敏捷性が高ければ、敵が1回行動する間に2回、3回と行動を起こすことも可能。反面、敵の敏捷性が高ければ、1回行動する間に何度も攻撃される危険性がある。
戦闘の難易度はやや高め。敵によっては、通常攻撃ではあまりダメージを与えられないこともあるため、戦闘ではMPを消費する「特殊攻撃」が重要になる。1回の特殊攻撃で1/4のMPを消費するキャラクタもいるが、MPはTBゲージがたまったときに少しずつ回復するため、心配する必要はない。
一般的なRPGと同様、敵に勝利すると経験値がたまり、一定の経験値でレベルアップできる。レベルアップの際は、一定の「テクニカルポイント」を手に入れることが可能。テクニカルポイントは、レベルアップとは別にステータスを強化できるボーナスポイントのこと。各キャラクタには「攻撃力」「防御力」「知力」「敏捷力」の各ステータスがあり、前回のレベルアップ以降の戦い方で、ステータスのいずれかがアップする。
ただし、特定のステータスポイントが上がると、別のステータスが下がるので要注意。例えば、通常攻撃ばかりをしていると攻撃力と敏捷度がアップするが、その分防御力と知力が下がる。また、アイテムを使ってばかりだと敏捷度が上がるが、その分攻撃力と防御力が下がってしまう。プレイヤーは、行動を制御することで、キャラクタの成長をある程度自分で決められるようになっている。
特殊攻撃は、レベルアップでは覚えることができない。新しい特殊攻撃を覚えるためには、世界中に散らばっている「光魔の知識」というアイテムを手に入れる必要がある。さらに、ゲーム中盤からは自分の精霊と戦うアイテムを手に入れられる。自分の精霊と戦って勝利することで、特殊攻撃時のMPの減り方を下げたりできるようになり、戦闘を有利に進められる。
「光魔」滅亡による本編のストーリーを追うだけでも十分におもしろいが、本編以外のお楽しみ要素もいろいろと用意されている。なかでも思わずやりこんでしまうのが「依頼」システム。街などにいる住民から「依頼」を請け、冒険者として依頼をこなしていくというもので、現在請けている依頼や、これまでにこなした依頼は「依頼帳」で確認できる。依頼リストは全部で32番まで用意されている。全部の依頼人を見つけ、すべての依頼を成功させたい。依頼を成功させると報酬金をもらえるほか、お礼のアイテムも手に入れられる。
「SANT QUATERS」では、一見入れそうにない場所やわかりにくい場所にアイテムが隠されていることが多い。隠し部屋や隠しダンジョンなども用意されているので、宝箱をコンプリートしたい場合はダンジョンをくまなく調べる必要がある。
ダンジョン内では、暗号を解読することで開く扉や、動く物体を捕まえることで開く扉など、さまざまなギミックが用意されている。「水分ゲージ」が設定され、定期的に水分を補給しないと倒れてしまうものなど、変則的なダンジョンもある。