「Concept Search」は、パソコン内に蓄えられている文書やメールを検索できるソフト。ジャストシステムの概念検索エンジン「ConceptBase IV」を搭載。概念検索とは、通常の検索のようにキーワードと一致する語句を検索するのではなく、キーワードの内容（Concept）で探すことを指す。検索対象の内容を判定した上で関連性を探ってくれるので、語句をキーワードとして重ねるだけでなく、自然な文章を検索キーワードに指定できる。

さまざまな文書ファイルを検索対象にすることが可能。テキスト/HTML文書をはじめ、「一太郎」「三四郎」「花子」「Word」「Excel」「PowerPoint」「Lotus 1-2-3」などのアプリケーション文書、PDFファイル、リッチテキストなどに対応する。さらに、「Shuriken」「Shuriken Pro」「Outlook Express」「Becky! Internet Mail」の各メールソフトのメッセージと添付ファイルも検索対象にすることができる。

「Concept Search」では、まず検索対象となるフォルダを登録し、登録フォルダの文書データベースを作成する。検索時にはこのデータベースが使われるため、動作は非常に高速。スケジューリングにより、定期的にデータベースを更新・再作成することが可能で、いつでも最新のデータベースを使って検索を行える。

特徴は何といっても、単純な文字列の一致ではなく内容で判断してくれる、検索キーワードの柔軟性だ。例えば「ネットワーク 現状 問題」のような単語を重ねたキーワード指定でなく、「ネットワーク社会の現状とその問題点」というような文章で検索を行うことが可能。指定フォルダ内の文書に対して行った検索結果は、検索条件との類似度やその順位とともに抽出されるので、類似性の高い（検索条件により近い）文書にすぐにアクセスできる。

検索対象を絞り込むことも、もちろん可能。本文や見出しに含まれる語、日付などで絞り込める。キーワードに含まれる語句には“重み”を設定できる。“重み”機能を使うと、より重要な語句に関連した文書の類似度が上がり、検索結果の上位に表示されるようになるため、目的の文書をさらに探しやすくなる。さらに、期待した検索結果が得られなかった場合は、キーワードの関連語から新たな検索条件を指定することもできるようになっている。

抽出された文書は、メイン画面下部のビューアで内容を確認できる。ビューアでは文書を元のスタイルに近いイメージで閲覧できるほか、検索語句を強調表示したり、文書を要約して表示したりすることもできる。関連付けされたアプリケーションで開くことも可能だ。ビューアに表示されている文書の内容を、検索条件に再利用して検索を実行するといったこともできる。

大量の検索結果が上がってくると、その中から目的のファイルを見つけるのがひと苦労なのだが、「Concept Search」では類似度順に検索結果を表示してくれるので、目的の文書を見つけやすい。語句に重みを設定する機能もあるので、これをうまく使えば非常に効率的な検索ができるだろう。

そして、何より特筆すべきは検索条件の柔軟性だ。文章をキーワードにできるのもそうだが、完全な文字列の一致だけでなく、関連性で探してくれるので検索漏れも少ない。通常の検索方法ではなかなか期待通りの結果を得られず、似たような言葉を使って何度も検索をかけることがあるが、「Concept Search」ではそんな手間とは無縁になるだろう。せっかく保存した文書をハードディスクの肥やしにせず、最大限活用させてくれるソフトだ。

整理が苦手な自分は、資料を探すたびに「次はこうやって保管しておこう」と思い、実行してみるのですが、長続きしません。思いつくたびに少しずつ違う方法で保管してしまうので、探すときにはやっばり苦労してしまいます。

こんなときに役立つのが「Concept Search」です。キーワード検索でなく、自然文で検索ができるので、書きはじめた文書をそのまま検索文章に設定するといいでしょう。検索を実行すると、参考にすべき過去の資料が簡単にピックアップされます。検索したい文書や資料が、ハードディスクに保存したファイルなのかメールなのかも気にすることはありません。ハードディスク上のいつも文書を保管するフォルダとメーラの中のメール保管用フォルダを、「Concept Searchフォルダ管理ツール」に登録し、定期的に更新を行うよう設定しておくだけで、目的のものをすばやく見つけることができるようになります。「Concept Search」を使えば、保管用フォルダの中に分類用のサブフォルダを作ることで悩むことから解放されます。

今後は、メーラ対応の充実を中心に開発を進めていこうと考えていますので、ご期待ください。