各所にユニークな機能で味付けされつつも、基本となるタグ編集の部分は比較的ベーシックなエディタといってよい。ユニークなのは、例えばJavaScriptの挿入コマンドだったり、C言語のプログラミングソース内のキーワードを色分け表示するように、タグを自動で挿入してくれたりといった点だ。JavaScriptでは、ブラウザのステータスバー部分にメッセージを表示したり、マウスポインタを重ねると画像が変化するロールオーバーを作成できたりといったもので、市販アプリケーションはともかく、オンラインソフトにはあまり見られないものだろう。色分け表示の方は、筆者個人としてはまったく縁のない部分だが、Cの学習用教材をHTMLで作成するといった用途を想定してのものだろうか。
エディタ部の表示は極めてシンプルで、テーブルを入れ子にするような複雑な構造のページを作る場合は、ソースがやや読みにくいかもしれない。行番号の表示やHTMLタグの色分け表示などがあればソースの可読性がぐっと向上するのではないかと思う。また、筆者のテストマシンとの相性問題かもしれないが、【Tab】キーによるインデントができず、位置揃えをスペースキーで行わなければならなかったのもちょっとどまどった。
このようにちょっと気になる点もあるが、その一方で、ウィンドウを2分割して編集画面ととプレビューを同時に見られるのは、タグ挿入型の利点とWYSIWYG型の利点をミックスしたものとして評価できる。編集結果をダイレクトに確認できるので、タグの機能そのものを学びながらページを作成するのによいだろう。
なお、ウィンドウサイズが1,022×717ピクセルの固定なので、パソコンのスクリーンサイズによっては使いにくいことがあるかもしれない。
(福住 護)