テキストだけでなく、画像のクリップボード履歴を取ることもできるクリップボード拡張ソフト。強力なテキスト編集機能や定型文入力機能を持つ。「クリップアウト2000」は、クリップボードを監視し、転送された内容を次々に履歴として格納・再利用できるようにするソフト。大きな特徴のひとつがテキストだけでなく、画像の履歴を取れること。保持されているテキストデータはメイン画面の「クリップテキスト」タブで、画像データは「クリップグラフィック」タブで一覧できる。
格納できる履歴はテキストで最大500、画像は最大50。最大数を超えた場合は古いものから順番に削除される。「クリップテキスト」のアイテムで自動的に削除されたくないものがある場合は、「保存テキスト」へコピーすることにより、ユーザが削除操作を行わない限り、保持される。履歴アイテムのアプリケーションへの貼り付けは簡単で、ダブルクリックやカスタムメニューから行える。保持データに引用符を付加して貼り付けることも可能。さらに、クリップテキスト履歴/保存テキスト履歴の文字列検索機能もある。
履歴アイテムの編集・加工・保存機能を持つことも特徴のひとつ。「クリップアウト2000」では、
- テキスト履歴を内蔵エディタで編集して、編集結果を既存の履歴と置き換える
- 複数の履歴をまとめてひとつのファイルとして保存する
- 外部エディタを起動して、履歴をもとに文書を作成する
などを行える。もちろん履歴ごとのファイル保存も可能。ファイル名を「指定文字列+連番」に置き換えて連続保存する機能もある。画像履歴を内蔵のグラフィックエディタでトリミングするといったことも可能だ。他のアプリケーションで選択している文字列を加工したり、定型文を貼り付けたりといったことができる「カスタムメニュー」機能では、
- 選択部分を括弧で囲む
- 複数行の行頭部分に引用符を付ける
- 大文字/小文字を変換する
- 全角n文字で改行するテキストに整形する
といった処理を行える。さらに、挨拶文や署名、現在日時などの定型文を簡単に文書に挿入できるほか、あらかじめ登録したアプリケーションを起動することも可能だ。「カスタムメニュー」はその名の通り、設定ファイルを記述することで自由にカスタマイズできるメニュー。ホットキーやマウスポインタのデスクトップ隅への移動で呼び出せる(オートメニュー機能)。設定ファイルは複数のものを使い分けられる。そのほか、メイン画面をタスクトレイに退避させる機能、クリップボード監視を一時停止する機能などがある。