「Swell」は、エクスプローラ風のツリービューとファイル一覧を持つ画像ビューア。標準でBMP/JPEG/PNG/ICO/CUR形式のプレビューが行えるほか、Susie Plug-inにも対応する。また、ファイルやフォルダ単位でBMP/JPEG/PNGに変換することも可能。メイン画面のパーツはフローティング対応で、マウスドラッグの簡単な操作で、使いやすい構成に変更できる。

メイン画面は、フォルダツリー部、ファイルリスト部、画像プレビュー部の3ペイン構成。画像プレビュー部の表示倍率を25〜800％の11段階および画面サイズへフィットから選択可能。画像プレビュー部以外は表示/非表示を切り替えられるほか、上下左右への移動やフローティング表示にも対応する。また、ファイルリスト部は、「絵・写真」「大きいアイコン」「小さいアイコン」「一覧」「詳細」から表示スタイルを選択できる。

読み込み可能な画像形式はBMP/JPEG/PNG/ICO(アイコンファイル)/CUR(カーソルファイル)で、ICOやCUR形式のように複数の画像がひとつのファイルに含まれるときは、何番目の画像を表示するかを選べる。Susie Plug-inにも対応しており、プラグインを導入することで、ほかの形式の画像も表示できる。そのほか、フォルダ中に含まれるすべての画像ファイルを一定時間ごとに切り替えながら表示するスライドショウ機能も持つ。

表示中の画像は、BMP/JPEG/PNGのいずれかの形式で保存できる。画像形式ごとにオプションを設定でき、例えばPNG形式の場合は、カラータイプ/ビット深度/圧縮レベルや透明色、ユーザコメントなどを設定可能。そのほか共通設定として、画像伸縮やグレースケール変換などが行える。また、フォルダ単位でファイル名や画像形式を変換することもできる。

本文で触れた、画像形式の変換機能や、一括変換時のファイル名振り直し機能などもそうした「意外な機能」の一つなのだが、Windows標準の画面イメージを踏襲するというのは、いい意味でも悪い意味でも誤解を受けやすい。例えば「Swell」では、エクスプローラとの間でアイコンをドラッグ＆ドロップしてファイルをコピー/移動することができない。所詮は画像ビューアなのだから、そうしたことはできなくてもよいのだが、表示があまりにもエクスプローラにそっくりなために、そうした動作を思わず期待してしまう。

しかし、こうした「悪い誤解」を受けやすい反面、上述した「意外な機能」という、いい意味での驚きも十分に持っている。こうした機能が存在することに気づきさえすれば、「エクスプローラにそっくり」という特徴も好ましく思えてくる。なにしろ操作していても自然で、しかも無理がないのだ。こうしたユーザインタフェースの良し悪しは結局のところ、使う側の意識の持ち方次第ということなのだろう。

開発中に苦労した点
このソフトの目的として「文字が含まれた画像の縮小表示」ということが自分の中にありました。そのため、「画像を縮小しても文字があまり崩れない」かつ「処理に時間がかかり過ぎない」縮小方法を求めて、いろいろと試行錯誤しました。

ユーザにお勧めする使い方
Webコミックなどの文字が含まれた画像の閲覧を目的として開発を行ってきましたので、そういう画像を見る場合は、特にこのソフトを利用していただければと。また、画像の形式を変換して保存する機能についても細かな設定をできるようにしていますので、ぜひ利用してください。あと、対応画像形式はSusie Plug-inに頼っている部分が大きいので、インストールすることをお勧めします。

今後のバージョンアップ予定
PNG形式への変換処理で「指定された領域にアルファ値を設定して保存」という機能を組み込みたいと考えています。また、やることがあれば、そのたびにバージョンアップしていきたいと思っていますので、ご意見、要望、感想などをいただければ幸いです（私はもうネタ切れ状態ですので）。