「procreate Painter Classic」は、プロフェッショナルにも人気の「procreate Painter 7」をベースに一部機能を省略し、低価格化を実現したペイントソフト。「アナログ画材の性質をリアルに再現する」という、「Painter」シリーズ最大の特徴的な機能は「Classic」でも利用できる。例えば、2色を重ね塗りすることで互いの色を混色させながらにじませることのできる水彩ブラシや、油絵のように盛り上げ塗りのできるインパストブラシなどが用意されている。さらに、筆圧感知機能にも対応しており、タブレットペンの筆圧で線の太さや色の濃淡、絵の具の盛り上がり具合を微妙に調整することが可能だ。

インタフェースは、メインとなるツールバーと、15種類から選択できる「ブラシウィンドウ」、カラーやグラデーション、レイヤを操作する「アート素材ウィンドウ」、選択したツールの詳細設定が行える「コントロールウィンドウ」からなる。

利用できるブラシは、鉛筆やドライメディア、筆など15種類。さらに、各ブラシには、パレットナイフや丸筆（筆）、クレヨン、チョーク（ドライメディア）などといった、「バリアント」と呼ばれるペン先が計51種類用意されている。

ブラシやツールのなかには、アート素材ウィンドウの設定と連動しているものも多い。例えば、パターンブラシならば、アート素材ウィンドウの「パターン」で選択した写真をブラシのサイズで描画でき、イメージホースブラシならば、「ノズル」で選択した雲や草などの複数のイメージをキャンバス上へ自然に配置できる。そのほか、水彩などの一部のブラシでは、「テクスチャ」で選択したイメージをもとに、キャンパスに凹凸があるかのように色を塗ることが可能だ。さらに、塗りつぶしツールを利用すれば、アート素材ウィンドウで選択した「グラデーション」を選択範囲に適用することができる。

効果メニューでは、画像の明るさやコントラスト、シャープネスを調整できるほか、木版画風やヴァン・ゴッホ風のタッチの荒い画像に加工することができる。イメージにスポットライトを当てた効果が出せる「照明の適用」や、画像全体にキャンパス地のような凹凸をつけられる「表面テクスチャの適用」などもある。

そのほか、別画像ファイルや別レイヤイメージの一部をコピーできるクローン機能や、デジタルカメラ画像などを薄く表示して下絵にできるトレーシングペーパー機能なども搭載されている。クローン画像には油絵風や水彩風などの効果を適用することも可能だ。

「Painter Classic」の楽しさを味わうならば、タブレットは必須だ。筆圧に合わせてブラシの太さや色の強弱が変化するため、本物の筆を使って描いている気分を存分に味わえる。水彩や油絵などのアナログブラシの再現も、筆圧感知機能と連動して非常にリアルだ。それゆえに、マウスだけでは機能を十分に発揮することができないだろう。

クローンやトレーシングペーパー機能などを利用すれば、デジタルカメラなどの画像を利用してアナログ風イメージを作成できるのも便利だ。デッサンなどの自信がないユーザでも、本格的な画像を作成できる。

ただし、画像補正機能は明るさとコントラストの調整といった基本的なものしかない。この点は、注意が必要だ。

究極のNatural-Mediaペインティングツール
究極のNatural-Mediaペインティング機能を搭載した「procreate Painter Classic」を使えば、アナログの画材を忠実に再現し、多彩な表現が可能です。ほかのツールの追随を許さないNatural-Mediaの実力をぜひご体験ください。

ユーザにお勧めする使い方
初心者の方には、下絵を使って描くことをお勧めしています。天才といわれた画家であっても最初から上手に描くことはできなかったはずです。「procreate Painter Classic」なら、画像ファイルを下絵にしてなぞるだけで、さまざまなタッチの作品づくりが可能で、購入したその日からアーティスト気分を味わえます。