「オンクリック」は、調べたい語句をコピーし、開いた検索サイトでペーストして実行といった作業を、簡単なマウス操作のみで行えるようにするソフト。IE上で文字列を選択してシングルクリックするだけで、サーチエンジンなどを利用した検索結果が表示される。コンテキストメニュー（右クリックメニュー）なども使用しない簡便さが特徴だ。

動作モードに、サーチエンジンを指定して検索する「サイトメニュー」モードと、サイトページ内サーチを可能にする「エスタブリンク」モードがあり、タスクトレイアイコンをクリックして切り替えられる。

サイトメニューモードでは、Yahoo!/Google/Infoseek/Excite/Lycos/msn/gooなど、日本語/英米語合わせて28種類のサーチエンジンが選択可能だ。これらはタスクトレイアイコンの右クリックから現れるポップアップメニューから指定できる。メニューにはサーチエンジンのほか、「Yahoo!辞書」「Yahoo!オークション」「ちず丸」「検索省」「e-Words事典」などのWebサービスや、「共同通信社」「IMPRESS WATCH」のサイト内検索、「青空文庫」のデータベース内検索なども用意されている。

エスタブリンク（estabLINK）モードは、今開いているサイト（文字列を選択したページのあるサイト）の中で、その文字列が使われているページがほかにあるかをキーワード検索するというもの。ただし、作者のエスタブリンクサーバに登録されているサイトのみに限られている。現在は登録されているサイトが少なく実験段階ではあるが、特定サイト内のキーワード検索が簡単に行えるという利点がある。

なお、エスタブリンク（estabLINK）に関してはまだ登録済みサイトが少なく、まだ“便利感”が十分に出ていないような気がするが、将来このルールが広がれば、自前サイトにGoogle等のサイト内検索フォームを付けたりといったことをしなくても、ローカル側の「オンクリック」とエスタブリンクサーバの「Namazu」ですべてまかなうことができるようになるだろう。

開発中に苦労した点
反転部の上で左クリックするという操作方法はWindowsには備わっていなかったので、周囲のプログラマさんたちに了承していただけるまでに時間がかかりました。

ユーザにお勧めする使い方
「オンクリック」を実際に使うと、とにかくスピーディなんです。また選択した単語やフレーズに、ユーザが自分でリンクをつけているかのような不思議な気分にもなれます。ネットサーフィンの真の醍醐味を味わうことができるのです。お勧めの使い方は、サイト内検索と組み合わせた「ニュース記事のはしご」ですが、関連したトピックが瞬時に拾い出せてとてもおもしろいのです。例えば現状の設定では「共同通信社」のニュースサイトで、記事のはしごをお試しいただけます。また「青空文庫」では、ある作品に関連する用語やテーマや作家をなんなくピックアップすることができます。学校などでレポートを書く際にも役立つことでしょう。

今後のバージョンアップについて
次のバージョンでは、ご要望の多い検索窓を出すメニューを付けたいと思っています。検索窓はなくてもよいと主張している手前、ほんとうは付けたくないのですが、キーワードの編集用にあれば、確かに便利です（笑）。また、サイト内検索の機能を充実させたいです。学校内や会社内のデータベースを参照するためのツールにしたいと考えています。このほかにも実現したいことがたくさんたくさんあります。ホームページの「今後の開発予定」をぜひご覧ください。

いまは「オンクリック」とその思想を、日本から世界中に広めることが夢です。この操作方法が広まって、「今後のWeb検索の標準」になることができれば本望です。ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。