テキスト専用のクリップボード拡張ユーティリティ。アプリケーションでコピーした文字列を最大99個まで保持し、再利用することができる。使わないときはメインウィンドウを隠しておき、必要なときにだけホットキーなどですばやく呼び出せるのが特徴。「B2 MultiClip」は「すばやく呼び出せ、すぐに使える」という使用感を重視したクリップボード拡張ソフト。テキストエディタなどのアプリケーションでコピーした文字列を「B2 MultiClip」のメインウィンドウ上に順番にストック(メモリ)していき、ここから文字列を選択して、アプリケーションに貼り付けられる。メインウィンドウ上にはクリップした文字列の最初の20文字程度が表示されるが、選択状態にするとチップヘルプ形式で全文を表示し、内容を確認できる。メインウィンドウはシンプルな構成で、非常に見やすく、わかりやすい。
アプリケーションへの文字列の貼り付けは「メインウィンドウの文字列をマウスでクリック」「文字列を選択して【Enter】キーを押す」などの方法で行えるほか、「ペーストショートカットキー」を使うこともできる。「ペーストショートカットキー」は、メインウィンドウに表示されている文字列に対して上から順番に最大50個までを割り当てることができる。「B2 MultiClip」自体をアクティブにするショートカットキーも設定できるため、キーボードだけでも(1)「B2 MultiClip」をアクティブにする、(2)「ペーストショートカットキー」で貼り付ける、の2回のキー操作だけでペーストが行える。
保持できるメモリ数の上限は最大99個までで、この範囲内であれば、ユーザが任意の数を上限として設定できる。上限を超えた文字列は古いものから削除される。オプションで「同一内容のものは記憶しない」を設定することもできる。
特定の文字列を指定し、ロックして保護する機能もある。ロックした文字列は削除対象外となり、ずっと保持しておくことができる。保持する必要のなくなったものは、ロックを解除すれば、再び通常の文字列の扱いに戻る。
大きな特徴が、必要なときにサッと呼び出すことができ、使い終わったら隠しておけること。デスクトップの上下左右端のどこかに「B2 MultiClip」のメインウィンドウを接した状態にすると、自動的にメインウィンドウが隠れる機能が働く。もともと「B2 MultiClip」のあった場所に表示される線状のウィンドウ端にマウスポインタを移動させるか、アクティブにするショーカットキーを使うと、ウィンドウ全体が表示される仕組みだ。
また、アプリケーション側にコピー(【Ctrl】+【C】)、貼り付け(【Ctrl】+【V】)、Undo(【Ctrl】+【Z】)などのショートカットが用意されていなくても、そのアプリケーションが直前にアクティブであれば、「B2 MultiClip」のメインウィンドウに表示されるボタンを使って、これらの機能を利用することができる。
「B2 MultiClip」を終了した際には、ロックしたボタン内容はもちろん、現在、保持している文字列もすべて保存される(設定により保存しないことも可能)。