シンプルで使いやすいインタフェースに、豊富な効果を備えたペイントソフト。透明度や描画モードをうまく組み合わせることで、手描き風の微妙なタッチを簡単に実現することができる。「BluePaint」は、“HyperCardのペイント機能をお手本とした”というペイントソフト。ペン、ブラシ、テキスト、図形といった描画ツールのすべてに対して、色だけでなく透明度を設定できるのが特徴で、透明度を調整しながら重ね描きを行うことにより、アクリル絵画や油絵のような質感を再現できる。描画モードとして、通常モードである「ペイント」のほかに、減法混色の「インク」(下の色と混ざって濃くなる)、加法混色の「ライト」(下の色に光を当てたような感じになる)の3種類が用意されている。これらの描画モードを使い分けることで、陰影のついた絵や、スポットライトを当てたような絵が描ける。このほかにも、ドラッグの軌跡に重ねて描画する「OverStroke」(ペンツール)、「DrawMultiple」(図形ツール)といったオプションを設定できる。
レタッチでは、拡大・縮小、回転、反転といった基本的な機能に加え、色相や明度、彩度の統一や反転といった機能がプルダウンメニューに用意されており、ワンアクションで画像に効果をつけられる。
色の選択は、RGB/HSL/HSVのカラーパレットか、Mac OS標準のカラーピッカーから行える。さらに、よく使う色をセットにして登録しておける「カラーチップ」という機能があり、用途ごとにセットを用意すれば、色選択が簡単に行えるようになる。カラーチップには、ホームページ作成に適した「WebSafe216」といったもののほか、「伊豆カラー」「すしカラー」といったおもしろいセットなど、計18種類が登録済みだ。
そのほかの特徴的な機能として「転送モード」がある。描画モードの応用といえる機能で、選択後でドラッグ中などの「未確定領域」を、背景画像に対してどのように転送するかを指定できる。描画モード同様、通常/インク/ライトのほかに、レイヤのように使える「背景色を透過」の計4種類のモードがある。
描画したデータは、BMP/JPEG/PICT/PNGなど、QuickTime 4.0がサポートする形式で出力できる。