きつね時計はその名前の通り、きつねが時間を教えてくれる時計ソフト。時計表示はデジタル/アナログの2種類、大きさはコンパクトな普通サイズ/1.5倍/2倍から選択できる。キャラのきつねを女の子（髪型が異なる4人から選択可）に変更することもできるほか、自作のBMP画像を使用することも可能だ。背景のグラフィックは1日の時間帯や季節によって細かく変化する。背景に鳥が飛んだり、キャラがまばたきしたりといったアニメーションも楽しい。

時計そのもののデザインも、デジタル時計では秒・曜日表示、アナログ時計では秒針表示や文字盤の絵柄の有無が設定できる。画像の枠も「へこみ」「盛り上がり」や指定色による枠線などから選択できる。また、時計が邪魔にならないように、マウスカーソルから「逃げる」機能として横/縦への移動や表示を隠すなどの方法が用意されている。逃げる際の移動量の調節、元に戻るまでの秒数、カーソルへの敏感度（3段階）などの詳細な設定も可能だ。

時報は30分ごと/1時間ごとに鳴らすことができ、チャイム音2種類のほか、音声で時間を告げることもできる。音声は「まじめ」/「軽め」の口調の選択、「です」/「だよ」（「軽め」のみ）の語尾の付加など、きめ細かな指定が可能だ。アラームは、時刻だけ/時刻と日/時刻と月日/時刻と曜日の4種類があり、毎日、毎曜日、毎月日などの設定ができる。音声も時報と同様に2種類のチャイムと「まじめ」/「軽め1」/「軽め2」があり、指定回数だけ鳴らしたり、止めるまで鳴らし続けたりといった設定が可能。時報、アラームともにオリジナルのサウンド（WAV/MIDI/MP3形式）を使用することもできる。

きつねとけいには、時計といってもただ時間がわかればいいというのではなく、どうせならいろいろ遊んじゃおうという、遊び心が感じられる。背景は、季節によって変わるが、例えばいまの時期（3月）ならば、午前中（6:00〜12:00）は蝶が舞い、昼（12:00〜16:00）は満開の桜、夜間（18:00〜6:00）は流れ星、と時間ごとにも変わる。また、女の子の髪型が選べたり、まばたきをする/しない、起動/終了時にもしゃべるなど、いたるところに細部へのこだわりが感じられるのだ。

やる気になれば、自作のキャラクタやグラフィックでまったくオリジナルの時計にすることもできる。きつねとけいでは、1セットの画像ファイルと各種設定が書かれた「情報ファイル」を作成することによって、自作のキャラクタやグラフィック、アニメーションを設定する仕組みだが、情報ファイルの書き方は、詳しい解説が用意されているし、サンプルを参考にすれば、それほど難しいことではないだろう。

開発中に苦労した点
背景のアニメーションイラストを書くのが一番大変でした。いまでも「背景アニメーションの種類を増やしてほしい！」というご要望をいただくのですが、筆が遅くて、なかなか実現できません……。(^^;

ユーザにお勧めする使い方
「逃げる！」については、できるだけ皆さんのご要望にお応えして、たくさんの機能を付けました。細かい調整もできるので、いろいろといじって自分好みの設定を見つけてもらえるとうれしいです。

今後のバージョンアップ予定
すでに時計の範疇をだいぶはみ出してしまっていますが、カレンダーやアラームと連動する簡単なスケジュール管理機能を付けられればと思っています。そのほかには、ノートパソコン向けに、機能を削って負担を軽くしたものを考えています。