プラネタリウムで見られるような天球図を画面上に表示する機能を持つ、天文シミュレータ/プラネタリウムソフト。特定の観測地、特定の時刻における星の配置などを知ることができる。約9,000の恒星を表示することが可能だ。FarSky 天球図のウィンドウ内に描き出されるのは、指定された観測地/日時における星の配置だ。夜空の星には、さまざまな明るさ(恒星の等級)や色(恒星のスペクトル型)があるが、FarSky 天球図では等級やスペクトル型もシミュレートしており、画面内に描き出す際、色や明るさによって星の表示を変化させる。星座は、構成する星同士を結ぶ線(星座線)や、日本語表記による星座名も表示する。星座を構成する個々の星については、代表的な星はその星の固有名を、また固有名を持たない星は、αやβといった星座の中における序列(バイエル名)をそれぞれ表示できる。座標は、方位および方位線、赤経緯線、地平線や黄道などが表示される。
これらの表示要素は、ツールバーのクリックでON/OFFを切り替えられる。実際に見た目に近い天球の光景や、豊富な表示要素によるわかりやすい天球図など、ユーザが自由に選択できるようになっている。天球図はマウスでドラッグすることが可能で、これにより視線の変化も自在に行える。
観測日時は、起動時に現在の日時が指定されるが、設定により西暦100年〜9999年までの間で任意に指定できる。また、天球図の変化を1分/10分/1時間/1日の4段階の速度で早回しして連続表示させることも可能だ。観測地は緯度経度で入力できるほか、代表的な地名による検索や、同じ作者の手による地図表示ソフト「Fland-Ale」と連動させて観測地を選択することもできる。
天球図は、画面を2分割して、それぞれ別の日時、観測地を設定することもできるため、同じ日時における日本と他の国から見える天球図の違いや、同じ場所から見える現在と未来の天球図の違いを比較をすることも可能だ。