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ベクターソフトニュース - 2000.09.15
四面楚歌 四面楚歌 Ver.1.0
主人公のステータスを自由にカスタマイズできるRPG風味シミュレーションゲーム
Windows 2000/98/95/NT フリーソフト
「四面楚歌」の動作画面
■戦闘シーン。ピンクの部分が移動可能範囲または攻撃有効範囲を示す

ロボットに支配された地球を救うために立ち上がった5人の戦士をコントロールし、敵キャラロボを倒してゆくという設定のシミュレーションRPG。イベントの形で巧みにRPG風味が加えられており、単なる戦闘シミュレーションに終わっていない点が特徴だ。攻撃はターン制ではなく、時間制を採用している。

四面楚歌は、5人の主人公を操作して順番に指定されたシナリオを解決し、最終的な結末にたどり着くことを目的としたシミュレーションRPG。シナリオは「ワールド」と呼ばれ、それぞれのワールドには、難易度の異なる複数の戦闘地域(ステージ)が存在する。ワールド内では好きなステージでプレイできるが、難易度の低いステージから順番に攻略してからボスステージに進むのが基本だ。ボスステージをクリアすれば、未攻略のステージが残っていても次のワールドへ進むことができる。

ステージをクリアするごとに、プレイヤーには能力アップのための値(経験値のようなもの)「キャパシティ」が与えられる。プレイヤーは5人の主人公に対して自由にキャパシティを割り当てることが可能で、それにより主人公のステータスをカスタマイズできるようになっている。ステータスによって使える武器、攻撃、魔法などが変わってくるため、誰のどのステータスに対して、どの程度のキャパシティを割り当てるかがプレイヤーの腕の見せ所となる。

ユニークなのは、攻撃がターン制ではなく、時間制となっている点。決められた順番に攻撃ができるのではなく、ゲージが満タンになった順に攻撃できるようになる。そして、このゲージが満タンになるまでの時間も、やはりキャパシティの数値で決定される。

各ワールドにはスキルアップ用の「追加ステージ」が設けられており、そのワールドの攻略のコツのようなものを伝授してくれる。戦闘開始前には、敵キャラやイベントクリアに関するヒントが表示されるため、この指示に従えばクリアするのはそれほど難しくない。

第1章(最初のワールド)はトレーニング的な色彩が強く、時間制限も設けられていないため、いきなりボスステージに乗り込んでもクリアすることは可能だが、第2章(第2ワールド)以降は敵が強力になり、時間制限が加わる(時間によりステータス値が消費されてしまう)など、かなりハードになる。時間内に敵を全部倒せなければ、いくらHPが余っていてもゲームオーバーとなってしまう。

四面楚歌では、一度クリアしたステージ/ワールドでも再び戻って戦闘し、キャパシティ稼ぎができるので、低いレベルのステージで十分にキャパシティをためてから、上のステージに参戦した方がよい。なお、ゲームのセーブはステージクリア時などに自動的に行われるため、いつ中断しても直前までのクリアの情報は残る。マウスのみでプレイできる。

reviewer's EYE 紹介文には「『いじめ』『仲間外れ』をテーマとした」とあるが、実際にゲームを開始するとそこまで重苦しい雰囲気はない。むしろ、よく考えられた戦闘シミュレーションという印象の方が強い。

トレーニングルームともいえる第1章で「簡単だ」という印象を持ってしまうと、第2章以降ではきっと苦労するはず。シミュレーション慣れした人でも、全ワールドを制覇するのはかなりきついだろう(秋の夜長にはちょうどいいかもしれない)。ただし、翌日の仕事に支障が出ないよう、ほどほどに。
(藤田 洋史)


スクリーンショット》 イベント発生時に敵の弱点が表示されたりする。また、全滅すると攻略のコツが表示される
スクリーンショット》 ステージ(戦闘地域)上へマウスポインタを置くと、そのステージの難易度と内容が表示される。×印が付いているのが攻略済みのステージ
スクリーンショット》 イベントクリアで得られたキャパシティを使って、主人公をパワーアップさせる
スクリーンショット》 キャパシティが上がると、使える武器が強力になり、攻撃力がアップする
スクリーンショット》 第1章の追加ステージ(練習ステージ)。移動・攻撃の方法などを丁寧に教えてくれる


【作 者】 J.S.BUFFER さん
【作者のホームページ】 http://www2.tokai.or.jp/j.s.b/
ソフト作者からひとこと
■開発の動機

「Lightning Force」という、すばらしいシミュレーションRPGをお作りになったIsisさん(http://member.nifty.ne.jp/ishizu/)という方に影響され、自分もこれに負けないくらいのものを作ろうと思い開発をはじめました。また、コンピュータに頼りすぎることの危険さや、人を仲間外れにすることの恐ろしさを世の中に訴えたいという気持ちがあるというのも理由で、ストーリーの中に取り入れました。

■苦労した点

長編ゲームを作ったのはこれが初めてで、ゲームバランスの調整やイベントの処理などを行った経験もないような素人だったので、開発中はバグが多く、直すのが大変でした。また、グラフィックもMIDIもたいしてやってないので、ゲームシステムを組み立てるよりも素材を作る方が苦労しました。

■ユーザにお勧めする使い方

使い方というよりゲームの楽しみ方になってしまいますが……自分の好きなようにステータスや技のカスタマイズをすることです。敵ロボットの破壊を楽しみたければ攻撃力や命中をジャンジャン改造すればよし、安全性を求めるならHPや回避をガンガン上げればよし、というように、考え方次第で楽しめると思います。

■バージョンアップの予定

Vectorの方にアップしてしまってから、ReadMeの内容の一部が、前バージョンであったという不具合に気づきました。近い将来しっかりと修正しようと思っています。また、近日、HSPのソースコードをホームページにて公開する予定ですので、ぜひ来てください!
(J.S.BUFFER)
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フリーソフト
四面楚歌 〜孤独からの離脱〜 本体 1.2 「いじめ」「仲間外れ」などのテーマを含むSRPG (320K)



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